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「オリバー・ツイスト」&「プライドと偏見」

先日「オリバー・ツイスト」を観てきました。
うーん……… 私、原作読んでないんですね。で、よく知らないまま、タイトルがこれなんだから、きっと「主人公が波乱万丈紆余曲折ありながら成長していく話」か「色んな人と関わりながら、主人公が周囲に影響を与え変えていく話」か、とにかく「オリバー」が活躍する話なんだとばっかり思い込んでたんですよ。うたい文句もそんな感じだった気がするんですが… その勝手な思い込みが仇になりました。
違うんです。どちらかといえば後者な話でしたが、オリバーはただひたすら状況に巻き込まれ流されるだけ。何を主張するわけでもなく、思いきった行動をするわけでもなく(葬儀屋を逃げ出したくらい?)、主人公以外の人物ばかりが動く話でした。オリバーは純粋純粋というけど、どう純粋なのか、何を思いどう考えてるのか、微妙に表現が足りないような…。9歳の子供に意志や行動を期待する方が間違ってるのかもしれませんが、主人公である以上は、もう少し動いて欲しかったです。
もとが文学作品である事を考えれば、当時のイギリス社会の明暗部を描くのがテーマで、そこを見るべきだったのかなと思うし、もう一度見たら違った見方になるかなとは思うんですけどね。それならそれで、今度はまた別の物足りない部分が出てくるわけで。フェイギンの素性とかの説明があったら、ラストはもっと泣けたんじゃないかなぁ…。何か事情がありそう?と思ってたのに、何もなかったし。ドジャー達がその後どうなったのかも、分らなくて気になる……
映像はすごく綺麗だし、丁寧に再現された19世紀ロンドンは、その辺りがモロツボな私にはたまらなかったんですが… 
展開が早くてドキドキする場面も結構あったのに、全体の印象は「淡々とした映画」でした。同監督の「戦場のピアニスト」も、主人公の生への執念には感嘆するけど、そんな感動落涙ってほどでもないなぁ…;; て感じだったし、この監督さんの作品は合わないのかな〜…;;(…私の感受性が鈍過ぎるだけか?;;)
あ、そういえば、グラナダTV版シャーロック・ホームズで2代目ワトソンを演じてた俳優さんが出てらっしゃいましたね(ブラウンロー氏役)* お元気で活躍してらっしゃるのね〜て感じで、何か嬉しいっス(笑)*

文学作品といえば、結局劇場に観には行かなかったけど、「プライドと偏見」も気になってます。これ、原作が何度も読み返してる大っっ好きな作品なんで、どういう映画になってるのか気になるとこなんですが。どっちかというと不安な感じで;; 
BBC版のドラマがかなり見事な出来なんで(DVD欲しい…)、あれ以上を期待するのは難しいかなぁ、と…。キーラ・ナイトレイのエリザベスは良い感じかも? …とは思うんですけど。BBC版見ちゃったら、ダーシーはコリン・ファース以外有り得ねぇ… 何であんなカッコカワイイのかコリン・ファース…
とりあえず、映画版はレンタル出たら見てみようかな……